ぽさがあるよね、うん、ぽさがある。

じゅうたんがフカフカなのは大変良いのであるがしかし、何がいいって土足でフカフカ絨毯の上を歩くこの感触というのはたまらんなおい、家の上がってフカフカの絨毯もさぞよいのであるがやはり靴底、家であれば靴はもちろん玄関、三和土に放置されるのでありユニクロの靴下のみを通して伝わるのであり、やはり今、4000円のスニーカーvans eraの靴底を通して伝わるこの感触こそ、あ、というものがあるのであり、あるのである。出不精のおれ、この感覚を味わうのは友人が住まう芝浦の高級マンション、エレベーターをあがると廊下でっせ、廊下、各部屋に通じる通路になんで絨毯敷いてますの?と頭の上に?マークが浮かびあがるのであるがこう近くでこの体験、ユーザーエクスペリエンスを得られるとはつゆ知らず。

肌寒い雨上がりの新宿へ歩を向けると半袖をバカのように見え、実際だいたいが自分で染めたようなムラがある茶髪である。空はまたいつ降るかわからない曇天であり9月のはじまり、ハロウィンが来てクリスマスが来るともう来年であり、2015年になる新宿で今、昭和39年創業の純喫茶 西武でおコーヒーをいただいているのであり、ここの絨毯がフカフカなのである。暖色系の照明に照らされ、電源も兼ね備えた席に案内された店内は純喫茶然としておばちゃんもいれば大学生っぽいのもいればNEW ERAのキャップをかぶるものもいれば女子大生もいれば、いやぁ、なんつーの、ぽさがあるよね、うん、ぽさがある、なるほどなるほど、ぽさがあるとうなずくのである。

ぽさ。ぽさである。「っぽい」を辞書で調べてみたらば「 …の傾向が強いという意を表す。」とありそれはすなわちその対象を他の表現や物を引き合いに表すのであり、やれこれは何っぽいとか、あいつは何っぽいとか。ぽさ。ぽさが出てて大変良いね、とか。知らんけど。おれっぽさ。君っぽさ。まだ9月も始まったばかりだが肌寒くてたまらない新宿で半袖を着るズベ公はすなわちズベ公っぽさがあるのであり、人それぞれのぽさが良くも悪くも、君だってそうさとおれ、アイスコーヒー(650円)を飲む。

seibu